結果とオチ
そもそも、この勝負はなんだ?
私の一撃をチヒロが防ぐかどうかではない。
この勝負は――――――――!!
「――――『獄路』」
起点を作ることも出来ず、剣を振り切った私はどこまでも無防備。
スローモーションに見える視界の中、迫るチヒロ、迫る剣。
意識のレベルは達していようとも、身体がそこには至れない。
振り下ろされる剣に、成す術などなかった。
――――暗転。
目前に広がるのは満点の星空、大きな月。
そして、それを真っ二つに斬り裂く白銀――鋼。
目前に振り下ろされ、寸止めされた剣だ。
私は仰向けに倒れていて、あろうことか、頭の側にチヒロが立っている。
「……ふぅ、ワタシの勝ち、だね」
ああ、そうか私が負けたのか……
「よかった、これで心置きなく、出発出来るよ」
私はスッキリしていないけど……
「でも、気を落とすことはないよ。クリスちゃんの技、未完成なんでしょ?」
だとしても、あれが今の私の全力の剣であることに変わりはない。
「まぁ、ワタシ目指して頑張ってくれたまえ……なんてね♪」
(ない)胸を張るチヒロ……ちーちゃん。
風でスカートがなびいていた。
「……パンツ、見えます」
「きゃっ!…………えっち」
同性同士でなに言ってんだか……




