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もう一工夫
「まぁ、ワタシが悪いのは確かなんだし、素直に謝るのがいいとは思うんだけどね……」
うーん、とちーちゃんは唸った。
「どうしたんです?」
「いや、うん……とは言え、誠意?この場合だと謝意になるのかな?
言葉だけでは、不完全かなって」
「?……他に何かあるんですか?」
「まぁ、プレゼントというか、お詫びの品というか……用意した方がいいかなって」
「用意出来るのでしたら、しないより、した方がいいと思いますよ?」
「下心が透けて見えて、やらしくないかな?」
「それは…………そういう捉え方も出来ますが……
貰って嬉しくないものという訳ではないでしょう?
シンシアさんなら、素直に受け取ると思いますよ」
ふらふらと、蝶がちーちゃんの前に漂う。
「やらんと後悔より、やって後悔ちゃうか?」
それは、意味あいが違ってくるような……
「そうだね!」
しかし、ちーちゃんは納得したようだった。
「それで、何を贈るんです?」
「そうだね。一つ考えてることがあるんだけど…………協力してくれる?」




