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分類、定義
セレナの傍にいた蝶がふわりと舞い上がるように、私達の傍にまで、近寄ってきた。
「あの……なんやいうお母さんに反応したんやろ?」
「そうだけど……」
「……?」
あれ?なんで蝶が、セレナがアミテさんとのことを知ってるんだろう……?
あの時は確か……?
ちーちゃんが昏睡したきっかけだし、後から誰か話したのかな……
「でも、あの人は純粋なモンスターという訳やなかった。
後天的に、モンスター化した人間や」
「そうだね。でも、機能はモンスターと判断した」
「それや。引っかかるのは」
「なにが?」
「あのお母さんには反応しといて、なんで、わたしには反応してへんのや?」
「そんなの――――アンタをモンスターと認識してないからじゃないの?」
「なんでや?」
「知らないって、そんなの……ていうか、モンスターと思われたいの?」
「んーー……というかな、わたし自身突然変異や。
蝶と呼ばれとるが、自分の分類を蝶と呼ぶのは違う気がすんねん」
「だから、モンスターだって?」




