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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第13章 覚醒する少女
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統合と成長

魔物なき時代の勇者とは何か――


その答えはチヒロの中に生まれるのか――


だが、それだけが、唯一、以前と今のチヒロを繋ぎ止める共通の認識だった。


「…………」


コーヒーとミルクが自然と溶け合うのを待つように、チヒロはただ待った。


受け入れがたい己の人格が、自然と統合されるのを――


反発し合う水と油ではないのだ。


(ルーツ)をたどれば、同じチヒロと言う人間の人格だ。


遡れる共通の過去と、今の共通認識、これを足掛かりに人格を統合していく。


結果として、統合されれば、その形で安定する。


経緯など、どうでもいい。


コーヒーとミルクを混ぜ合わせたものが、

コーヒー牛乳だろうが、カフェ・オレだろうが、カフェ・ラテだろうが――

極論、カルーアミルクだろうがそれで完成されれば、その形で安定する。


――とはいえ、要素はあろうともそれはもう、元のコーヒーでもミルクでもなくなるのだけど――


しかし、それさえも大した問題ではない。


子供が経験によって大人となった時、子供らしさが消えても、それは仕方のないことだ。


故に、統合されたチヒロは、元のチヒロと違っていても、確かにチヒロなのだ。

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