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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第5章 戦い続ける少女
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クリス・コンプレックス

「お昼の時もそうでしたけど……どうして、そう思うんですか?」


「子供の頃から、鍛えることばっかりだったから、そういう()()()()ことってわからないんだ」


「…………クリスさん」


「うん?」


「女らしい、ってなんなんだと思います」


「えっ……?そんなの、わからないよ」


「じゃあ、逆に男らしい、ってなんだと思いますか?」


「え?なんだろ……(いさぎよ)い、とか?」


「そうですね、よく物語に出てくる男らしい人は潔い人に書かれますね。

でも、じゃあ、潔い女の人は女らしくないんですか?」


「えっと……そんなことはない、んじゃないかな」


「そうですね、クリスさんはそういう意味では男らしい女の人だと思います。

でも、それが女らしくない理由にならないと思います」


「そう……なのかな?」


「そもそも、男らしい、女らしいっていうのはイメージでしかなくて、それが必ずしも性別に影響する訳じゃないんです。

だから、クリスさんもそんなイメージに捕らわれる必要はないんですよ」


「そっか……そう、だね」


「それに……クリスさんは男らしいかも知れませんが、今でもそれ以上に充分女らしいんですよ」


「私が……?」


「クリスさんの優しいところも、仕草が可愛いらしいところも、髪がいい匂いがするのも……他にもいっぱい女らしいところがあるんです。だから……これからはもっと、そういうところに気をつけてください。勿体無いですよ、そんなの」


「……わかった、セレナの言う通りにするよ」


私は毛布を被って横になった。


「……そうだ!クリスさんがよく眠れるように、子守笛を吹きましょう」


「子守笛?」


「はい、子守唄の口笛なんですけど、リラックスしてよく眠れるんですよ」


「そうなんだ、じゃあ、お願いしようかな」


「はい、ぐっすり眠ってくださいね」


セレナは私の傍に腰をおろし、その子守笛を吹いた。


落ち着く、リラックス出来る音色で、私は数瞬の内に眠りに落ちた。

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