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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第13章 覚醒する少女
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墜落未遂

「……ふ」


ショウ兄さんはナイフで、剣を受け止めた。


あの、”スライド”ではない。


なら、()()は空中では使えないのかも知れない――


「――え」


だが、スライドしていた――私が、だ。


ナイフによる受け流し、それにより剣の刀身を理外の位置に流され、

私は空中なのに、倒れ込むように体勢を崩していた。


「――じゃ、お先」


と、ショウ兄さんは私の背中を足場にするように、蹴った。


「あああああああっ!」


落下していく私。


まさに、墜落。


地面に直撃する――――寸前に、私は止まった。


「……間に合った」


魔法を行使し、空中で私は停止する。


そもそも、空を飛び回ることくらいは出来る、魔力燃料の消費が激しいから、行わないけど、

こうして、落下の直前に”浮く”ことで、墜落を食い止めることが出来た。


……はじめてやってみたことだったけど。


「ショウ兄さん……!」


ショウ兄さんが飛んだ方向を見る。


尻目でこちらを見ながら、壁を蹴り進むショウ兄さんが見えた。

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