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シンシアの照れ
「あ……その……」
「なんですか?」
私は焼きたてのお魚にかぶりついた。
うん、いい塩梅だ。
「服……着ませんの?」
確かに、私は今、湖から上がったばかりで、下着姿のままだ。
「どうせ、このあと水浴びするですから、いいんじゃないですか?」
「それは……そうかも知れませんが……」
「女同士だし、恥ずかしくはないですよ」
目隠しに馬車と木をつないで、黒い布で覆っている、
外から見られるということもないと思う。
「クリシュナさんはそうかも知れませんが……」
そういうシンシアさんは何故か頬を赤くしていた。
「あ、見苦しいですか、やっぱ……」
「い、いえ、そうではありません!」
「ふぇっ!?」
余りにも強く否定するから、驚いてしまった。
「た、ただ……その、どこを見たらいいのかと……」
「えっと……?」
いまいち何を言っているのか、わからなかった。
見苦しいから、見れないというならわかるけど、
そういう訳でもないという……
「……クリスさんの身体、見とれてしまいますから」
「!!」
「……へ?」




