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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第13章 覚醒する少女
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逆説的

ふぅ……と、ショウ兄さんは長い息を吐いた。


そして、憐れむような、そんな優しい目で私を見た。


「逆だよ、クリス」


「え……?」


「お前が思っている”ソレ”が本当に余計なものだと思っていないのなら、

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()はずだ」


「――!」


「逆にそうやって、間髪入れずに否定するということは、

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということだ」


「っ――」


否定が出来なかった。


否定しないと、と思うのに、言葉が何も思い浮かばない。


故に、それはショウ兄さんの言葉を肯定したのと、同義だった。


「…………そっか、そうだったん…………だね」


シンシアさんの声、その声の暗さに、私はシンシアさんの顔を見ることが出来なかった。


「は、はは…………確かに、そうだ。

アタシは……私達はクリシュナさんの旅に勝手についてきただけだった、ですわ」


「ん……?」


「そうだった、わ。アタ、私は、貴女の旅では、余計なお荷物だったんですね」


シンシアさんの何かが、崩壊している――



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