シンシアの気持ち
「っ……シンシアさん!?」
「いえ、チヒロさんは仲間ですわ。
ですが……これは少々異常ですわ」
「ちーちゃんが、今、異常なのはわかります。
だからこそ、放っておくのは……」
「だから、探しにいくんですか?
私を放って」
「!!?」
シンシアさんは、じっと、こちらを見つめていた。
まるで、こちらを見極めようとするように、目と目で見つめ合っていた。
だが、シンシアさんは自分から目線を下げて外した。
「いえ……私、嫌な女ですね。
まるで構ってもらえなくて拗ねてる子供みたい……」
「シンシアさん……」
「気にしないでください。
少し頭を冷やしておきます」
シンシアさんはいっぱいいっぱいなのだろう。
年上だからと、任せきりになってしまっていた。
「まずは、ちーちゃんを官憲に迷い人で届けておきましょう」
「……?」
「その後は、私も金策に走ります」
「え、クリシュナさん!?」
「ちーちゃんのことは気になりますが、目を覚ました以上、
とりあえずは本人に何かあっても、対応出来るでしょう。
問題を起こす可能性もありますが、それはとりあえず官憲に任せます。
今は……まず対応すべき目の前の問題はお金のことですから」




