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母の愛
それはまさに、私自身の心と身体のぶつかり合いだった。
私の想いに応えたペンダントが、私の最速の剣を受け止める。
不安要素はいくら母の祈りの力が宿ったとは言え、剣とペンダントがぶつかりあって、
ペンダントが耐えきれるのかということだった。
しかし、それは杞憂に過ぎなかった。
ペンダントで剣を受け止めていると言っても、それは表面上のことだ。
その本質は物理ではなく、まさに、想いが力となる。
私の想いを母の祈りが応える。
言うなれば、これは母の愛だ。
もちろん、理屈はある。
力の方向性が違うのだ。
祈りの力とは聖力。
方向性としては魔法に近い。
ペンダントはその媒介となっている。
故に接触しているのはペンダントであっても、
祈りの力が残っている以上、ペンダントの強度は関係ない。
祈りの力そのものがクッションとなり、ペンダントの破壊を防いでいる。
包み込むような力で、剣の勢いさえ食い止める。
それ故に母の愛。
だから、
剣がアミテさんの前で止まったのは自然なことだった。




