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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第12章 衝突する少女
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信頼の証明の難しさ

「要は、人と同じ成分の肉塊を作るだけですよ。命そのものを生み出す訳ではないです」


「魔法は専門外ですが、あなたがとんでもないことを言ってることはわかりますよ」


「ああ……別に無からも生み出しませんよ。

多少は食糧の備蓄がありますよね、それの成分を組み換えて、人の形に近づけるだけです」


そう説明したのに、ロアンの表情は信じられないと言ったものだった。


「……だと、しても、そんな方法があったとして、

あなたがそれを行使するって保証はあるんですか?」


「私は無駄な血を流したくはありません」


「それを信用出来るかって問題です。全てを話したあとに裏切られたら、取り返しはつかない」


「……」


確かに私とロアンの間において信頼なんてものはなく、私の言葉を全て信用出来ないのだろう。


私としても、嘘偽りのない感情なのだけど、ロアンがどう受け取るかはロアン次第だ。


ロアンにとっては、一度は捨てることさえ覚悟した命だ。


私の視点からはウィンウィンの提案だと思ったが、ロアンは裏切られる可能性があると思っている以上、

簡単に頷けないのだろう。

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