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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第12章 衝突する少女
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簡単な算数

ちーちゃんの言葉には、経験したかのような真実味があった。


同時にアル兄さんとのいつかのやり取りを思い出した。



――


その日、アル兄さんは珍しく何かに打ちひしがれたように膝を抱えていた。


私は声を掛けるべきか迷って、恐る恐る近づいた。


「……どうしたの、アル兄さん」


「クリスか……」


私に気付いたアル兄さんは、近寄った私の髪を優しく撫でた。


「……クリス、3と50なら、どっちが大きいか分かるかい?」


突拍子のない質問に、たじろいたが、そんな簡単な問題もない。


「……50」


「うん、そうだね。その通りさ」


そう言って、アル兄さんは笑った、でおも、視線は遠くを見ているようで、私は怖くなった。


「なにがあったの?」


アル兄さんは、顔を俯かせながら、つぶやいた。


「さっき、クリスにした算数の問題と一緒さ。50と3なら、50が大きい、それを()()()だけだよ」


「本当に、それだけ?」


「ああ、そうだね」


「なら、どうして、アル兄さんはそんな顔をしてるの?」

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