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病の裏側
「ですが、それも推測はつきますね。
今のところ、それらしい理由は一つしか浮かびません」
「違法薬物関係かな……逆に言えば、それくらいしか理由は見つからなさそうだし」
「ええ、恐らくは……アニスのお母さん、薬師のアミテさんも関わっていそうですし」
「じゃあ、もしかして、アミテさんは非合法組織に?!」
「……わかりません、それは」
ただ、それも、状況が物語っていた。
薬師の病死……
非合法組織による工作によるものだとしたら、自然と腑に落ちるからだ。
「……私、このことを踏まえてアニスにもう一度話を聞いてみようと思います」
「そっか、じゃあ、ワタシは外に痕跡が残ってないか、探ってくるよ」
「でしたら、チヒロさんをお手伝いしますわ」
「いや、別に一人でも……」
そう言いかけたところで、シンシアさんはちーちゃんに目配せをした。
「あ……うん、そうだね」
多分、それが正しい判断になるだろう。
亡くなった母親のことを掘り下げるのに、あまり聞き手がいないほうが、アニスの精神衛生的にもいいと思うからだ。




