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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第11章 強くなれ少女
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セット

「理屈はあらかじめ言っておくわ。圧縮とそれによる反発がキモよ」


「え?」


「核となるのは気功撃のような波弾。それをナチュラルな気功をコーティングするように圧縮していく」


掌の球の中で性質の違う気功が同時に存在していた。


「あとは拳にやるように細部にまで行き渡るようにする。

ただし、同時に圧縮を加えつづけることを忘れない」


掌の中の球が、どんどん濃厚な色を帯びていく。


「最初は、核を作らないほうがいいわ、暴発の危険があるから。

威力は落ちても単純な気功の圧縮でも、それなりの技にはなるわ」


そういうと、ミカ師範は出来上がったのか、掌の球を掴んだ。


「自身の最大限の気功強化を施しなさい。そしてその中での圧縮――

当然ながら、この球体が小さければ小さいほど圧縮出来ている。

よって、そこから生まれる反発力は大きくなり、威力も高まる」


すると、ミカ師範は道場の扉を開いた。


「アンタ達、ちょっと下がっていなさい」


門番や、扉近くにいた門下生達をどかした。


丁度正門前は山間(やまあい)で開けているが、まさか――


「見てなさい、これが――」


ミカ師範はぐっと右腕を引き絞った。

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