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手に入れた力
「っ――あはははは!」
思わず笑ってしまった。
答えはこんな身近にあった。
その事実に。
「――ああ、でも、そういうこともある、か」
今は答えにたどり着いた、そのことを素直に喜ぼう。
今日は休んで、感覚をモノにしよう。
そうして、晴れて卒業だ。
そして、私は次の日。
感覚を確かめて、ミカ師範に披露した。
「はぁっ!」
自分でも会心の一撃だった。
私の正拳が、放り投げられた斧を正確に打ちぬいた。
全て、想像の通りだった。
「どうですか?」
「……いいわ。合格点をあげる」
合格点……あくまで、及第点に達したということ。
確かに、感覚を掴んですぐなのだから、完璧とは言い難い。
まだまだ、精度を高める余地があるということだ。
とはいえ、合格は合格だ。
「それじゃあ……」
「ええ、次の課題ね」
「……え?」
「……アンタ、まさかこれで終わりと思ってないでしょうね?」
「え、えっと……でも、これが出来たら認めてくれるって」
「そうね。気功の知覚、肉体内の気功のコントロール……その2段階はね」
「……え」




