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魔法式野草茶の淹れ方
手の中で慎重に魔法で野草を乾燥させる。
そして、いつかやったように、水魔法に野草を入れ、
お茶の成分を抽出するように、火魔法で加熱する。
まぁ、薬を作った時より簡単な作業だ。
充分に加熱したところで、氷魔法でグラスを生成しそこにお茶を入れる。
当然、氷は解けてしまうのだがそこは上手く、解ける前に一回りづつ薄く氷のグラスを補強する。
少しづつ氷のグラスは大きくなり、お茶も薄くなるが、
その辺りも考えた上で最初のお茶は原液として、濃い少量のお茶にしていた。
氷を解かさない程の温度に落ちると、野草の茶ガラを凍らせ底に沈めて、飲みやすくした。
熱いお茶もいいが、今は冷たいお茶がいい。
これで丁度いい温度になっただろう。
さて、と早速一口飲んでみた。
「うん、ばっちり」
一応、希釈するような形になったので、味はどうかなと不安はあったのだがその心配は杞憂だった。
むしろ、より美味しく淹れられた気がする。
「なんで、だろう水が澄んでるような」
ん、水――――――?




