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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第11章 強くなれ少女
459/1085

ブロウ

最初の投稿から追加してます

「――」


腕を振り抜く。


細部にまでめぐる気功は細胞単位で結束し、強化される。


そして、気功という”膜”による表面張力――


落下する斧をその瞬間、張りつかせることにより、抑えたのと同様になり、

そこに鉄をも貫く硬度と速度が加われば――



「――出来た」


そう、たったこれだけで、出来てしまった。


課題は”これだけ”で終わってしまったのだ。


しかし――ここで、終わればそれこそ0か100の選択と同じだ。


重要なのはここからの発展性。


ミカ師範の真意に至ること。


プロセスは本来と違えど、そこに至ることが必要だ。


ミカ師範の見せたそれはこの”円”の動きではなかった。


ということは少なくとも、”円”の動きを用いなくてもそれに近しいことが出来るということだ。


「……」


ならば、と試しに私本来の動きで、気功の流れだけをイメージしてやってみる。


「っ――はぁっ!」


拳を突きだす。


だけど、駄目だ。


”円”の動作でイメージは確かに出来ているはずなのに、

動きを変えると、気功が細部にまで行き届かなくなった。

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