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選択の”先”
とにかく進むことだ。
決断に迷ったままで、止まってちゃいけない。
ミカ姉さんさえも、選択肢は私にあると言った。
それはつまり、どういうことか?
それを考えると、おのずと答えは出た。
「そうか、選択肢は私にあるんだ」
つまり――選択肢を狭める必要はないということだ。
「0か100か、そんな単純なことなんてない」
折角手に入れたとっかかりを何もせずに手放すなんて、馬鹿なことはない。
あくまでも、正攻法。
型の研究はする。
その上で、課題とは別の……真意にまで届いてみせる……!
そうと決まれば、なりふり構わなかった。
常にキュウさんを観察し、通常メニューの組手にまで、キュウさんの模倣を繰り返した。
そして、すぐに気付いたことがあった。
「……気功の巡りがいい」
キュウさんの戦法に問わず、気功をつかった、あらゆる動作がスムーズに動く――
そして、巡りがよくなったことで細部にまで気功が行き届くようになった。
「そうか、だから――」
私はイメージしてしまった、落下する斧を――




