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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第11章 強くなれ少女
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逆転するスタイル

私はすくっと立ち上がると、キュウさんの構えを真似た。


「”円”……」


気功の流れをイメージしようとした、その時だった。


「『蛇咬』!」


「!」


キュウさんの突然の仕掛けに、私は戸惑いながら、両手で受け止めた。



その名の通り、蛇が咬みつくように、

両の手で抑え込むような動き――それを食い止める為に自然と私達の手は組み合った。


「まだ、終わってないでしょう!何をしてるんですかっ!」


「……っ」


キュウさんの言い分はわかる。


それでも、キュウさんと言う人間を観察した中で、仕掛けてくることに違和感を覚えた。


「はぁっ!」


「うっ……?」


突き放すような、力押し……キュウさんの戦闘スタイルではない。


「でりゃっ!」


飛び退こうとする私に、突進するキュウさん。


「――”円”の動きを」


意識すれば、模倣は容易だった。


キュウさんにキュウさんの動きで対処をする――


迫る腕を掴み、円の動きに合わすと、容易に受け流すことが出来た。


そして、その流れのまま、引き寄せ、腕を掴み――


「せいっ!」


「!?」


勢いそのまま一本背負いで投げ飛ばした。

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