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くのいち
「気配を……?貴女は一体……」
「そうですね……同門ですし、明かしておきましょうか。
わたしは忍者です」
「ニンジャ?」
「と言っても、まだ修行中の見習いですが」
ニンジャ……一応、聞いたことはある。
東の異国にある職業で、シーフや、アサシンのような役割だと聞いたことはあるが、
明確にはその実体を知らない。
ただ、秘匿性の高い職業で、類いまれなる身体能力で、
敵に気づかれず与えられた任務を遂行するのが、最優先だと聞いているが……
「身体能力はともかく、ニンジャは戦闘能力に比重はおかないと聞いていますが……」
本来のニンジャの役割は隠密と暗殺と聞いている。
隠密は勿論、暗殺も寝首をかくことに比重を置き、主に戦闘は行っていないと聞いているが……
「そうですね。ですが、ニンジャに戦闘能力がなくていいという訳ではありませんから」
「まぁ……」
生き残る為にはそうだろう。
「わたしは忍者の里の長、その孫娘に辺ります。
忍者の能力の強化、そして、地位の向上の為に異国の地で、師範の弟子となりました」
「そう……なんですね」




