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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第11章 強くなれ少女
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勝利を認めない者

ミカは深くため息をつくと立ち上がった。


「キュウ」


「こんな勝利があっていいのですか!?」


「アンタ、いつから()()()()()()()()()()ほど偉くなった?」


「っ!」


キュウは即座に敗れた道着の襟を正し、正座した。


「申し訳ありません!しかし……師範の言いつけ通りに事をなすことは出来ませんでした」


頭を下げるキュウ。


「……」


それはミカはじっと見下ろしていた。


「仮に剣を使われていたら、負けていました」


ミカはまた深く息を吐き出した。


「そう、確かにその通り。あれは『剣聖』――兄の技を完全とは言えないまでも模倣(コピー)していた。

剣ならば、アンタの命さえ奪いかねなかった。その点において申し訳ないことをしたね」


「師範……!いえ、自分が妹殿の実力(ちから)を見誤っていました」


「それを言うなら、アタシもだ」


ミカは倒れたままのクリスをじっと見つめ、ポツリと呟いた。


「まだまだ、未熟、か……」


「え?」


ミカは首を振るとクリスを担ぎあげた。


「妹はアタシが面倒を見る……キュウは傷の手当ののち休養、他の者は鍛錬を再開しなさい」


そう言って、ミカは道場の奥にクリスを運んでいった。


しかし、身体能力はともかくとして、

身長、体格のせいで、クリスの足が引きずられるギリギリで弟子達はひやひやしていた。

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