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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第11章 強くなれ少女
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気功術の鬼

「く……!」


構えを一切崩さない気功術――


相手の攻めから、反撃を狙う私の考えは脆くも崩れさった。


「では、またこちらから」


気功の粒子の流れが早くなる。


「……」


それでも、全体の流れさえ捉えることが出来れば、攻撃を見切れるはずだ。


そして、流れの輪が大きく揺れた。


「そこっ!」


右上と左下の二発。


位置さえ見切れば、すり抜けるようにして、躱せる。


そして、流れの乱れた輪の上から叩く――――


「――ふ」


首筋への衝撃。


「!?」


意識が一瞬ブラックアウトしかけた。


気がつくと、私は床に叩きつけられていた。


「っ!」


私は両手の力で跳躍し、大きく距離を取った。


「今のは……!」


正面の流れの輪は注視していたから、そこからの追撃ではなかった。


つまり、放ち、避けたはずの気功が方向を変えて、私に当てたのだろうか。


「ふむ、今のでは軽かったですか。流石です」


キュウさんは本気で褒めているようだった。


それが、かえって馬鹿にされているのと同義に感じた。

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