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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第10章 とある少女
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クリスの選択

「な、なにが……?」


「なにか言いたげだったから」


「……」


レイは顔を隠すように帽子を深くかぶり直した。


「レイ?」


「なんでも、ない」


そんな風に意味ありげな仕草で言われても説得力がない。


だけど、それを指摘するのも野暮だった。


「……そっか」


「まだ、仕事中だから」


「あ、うん、ごめんね。呼び止めて」


「ううん、今日は買ってくれたし。

元気でね、お姉さん達」


「うん、レイも元気で」


レイは軽く頷くと私達から離れていった。


その背中を見送っているとちーちゃんが肩を叩いた。


「何があったのかはわからないけど、助けて、とは言ってないね」


「ええ」


「何があったとしても助けないの?」


「…………」


私は目を閉じた。


そして、意を決して口を開いた。


「レイっ!!」


背を向けていたレイがビックリして振り返った。


私は硬貨を取り出すと、レイに向けて親指で弾いた。


レイは昨日見せた反応のよさのまま片手で掴んだ。


「お小遣いだと思って」


「あ、ありがとう!」


レイは深く頭を下げた。

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