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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第10章 とある少女
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片付けたいこと

「んー!」


ちーちゃんが大きく伸びをした。


元入門希望者の人は、とてもネガティブな人だった。


もしかしたら、入門が叶わなかったことが原因なのかも知れないが、

何度も落ち込んで、自分の世界に陥り、まともな話にならなくなるのを何度も励ます羽目になった。


一応、それ以上のことは何もしていないが、酷く労力を消耗した感はあった。


「それじゃあ、(わたくし)はこれから積み荷の売買に行って参りますわ」


「あ、そうなんですか?」


「ええ、今からでしたら、この街の分は今日中に捌けますし」


「今日中……じゃあ、明日には出発出来そうですね」


「ええ、目的地がはっきりした以上、あまり時間もかける訳にはいきませんわ」


「別に急かしはしませんよ」


実際、シンシアさんの資金のやりくりには助かっている。


というより、大元はシンシアさんの持ち出しに甘えているような形でもある。


文句など言えようはずもなかった。


「私は私の出来ることをやっているだけですわ。

お気になさらず」


「でも、無理はしないで下さいね」


「重々承知してますわ」


元入門希望者の話は余り面白くなりそうにないので、省略ということで。

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