虫って基本鬱陶しいものだから
「しっかし、ジブンらのさっきのアレはオモロかったで!」
「さっきのって……」
「こう……人差し指を三方バラバラに突き付けて……妙にキマってたから、笑けたわ!」
「そ、そんなことはどうでもいいんです!」
「あんた……何者なの?」
「うん?わたしか?せやなー、なんて言うたらええやろか?」
「いや、こっちに振られても…………えっと、じゃあ、セレナとはどういう関係?」
「あーそれこそ、はっきりせぇへんのよ。
セレーナはんは、わたしにとって親のような主人のようなもんと言うか……」
「では、逆にセレーナさんにとって貴女はなんなのですか?」
「せやなー。
セレーナはんにとっては、子供のような、下僕のような……使い魔て言うのが一番近いとちゃうか?」
「使い魔?そんなのいなかったと思うけど、いつ契約したの?」
「いや、そういうちゃんとした使い魔やなくてー……ああ、アレや、育ての親やねん、セレーナはんは」
「育ての親?でも、結晶化する前に、そんなの育ててなんて……」
「なんや、察し悪いなー。結晶の隙間から出てきたの見たやろ?
結晶化する前やなくて、後や、後!」
「ど、どういうことですか!?」




