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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第9章 海を渡る少女
357/1085

side:A 片割れ

――――side of ”after”



ちーちゃんは船の頭で乗り出しながら、その時を今か今かと待っていた。


しかし、焦りとは裏腹に、陽が沈みかけていても目標のポイントには至っていなかった。




「ねぇ、チヒロ!」


「まだだよ、シンシアちゃん」


「なにも言ってないじゃない」


「じゃあ、他のことを言うつもりだったの?」


「それは、そうだけど……」


互いに進行方向を向いたまま、沈黙が流れていた。




「……ところで」


「なにかしら?」


「どうして、()()()()()()()の?」


「…………わかってたんだ」


「それは、まぁ」



それは今まで、触れられずにいたことだった。



「……アタシだって、知りたいわよ」


「もしかして、”もう半分”もクリスちゃんと一緒に取り残されたの?」


「多分……状況を考えたらそうとしか思えない」


「正直、シンシアちゃんのことはどうなるかわからないよ?

もう一度、同じ人間に統合される保証もされない保証もないし……最悪どうなるか――」


「今となってはどうしようもないわ。どちらにしろ、ロードしないと()()()は助からないだろうし、アタシ自身だって覚悟がない訳じゃない」


「そう、それだけが気がかりだったから聞けてよかった」


「え?」


「たった今、ポイントに入った」

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