side:A ”繰り返し”の真実
「ロードにセーブ……もしかして!?」
「そう、思ってる通りだよ」
「ちょっと、どういうことなんだい!?」
ちーちゃんは机に手を置き、自身を落ち着かせるためにもゆっくりと話し出した。
「……勇者が勇者たるシステムなんだよ。
世界の抑止力たる勇者、それ故に勇者には過ちは認められない。
だから、勇者に何かがあった時に、時間を巻き戻せるシステムが存在する。
それが、ロードそして、セーブシステム」
「なっ……やり直す!?ロードにセーブだって!?」
「問題はこのシステムは勇者を判断する訳でもなく誰にでも作用されることだった、
だから、いくつかの条件が合致する場所にしか設置されてないということ」
「……そうか、セーブポイントってことね」
ちーちゃんは頷いた。
「今回の場所もそうだった。本来は……確かあそこは、リバイアサンかポセイドン辺りの住処だったから」
「なっ……昔話に出てくるような、怪物じゃないか!」
「昔話……そうだね。それだけの時間が経過したから、航路になったんだね。
討伐後、しばらくは呪いがあるから、なんて噂で誰も通ろうとしなかったのに」
「それ噂じゃなくて、実際にセーブ、ロードのシステムを知らない人からすれば、呪いじみたモノだったんじゃあ?」
「確かに、延々と同じ時を繰り返す呪いだったね。
こうやって”ロードセンサー”なんて攻略法が現れない限りは」




