262/1085
最後の謎
あとは私の予想通りだった。
外の山賊達は継続して戦い続けていたが、正気を失っている以上、指揮を失えばどうしようもない。
裏部隊との挟撃でいとも簡単に崩れた。
洞窟の入り口で、頑張ってもらっていた、ちーちゃんも、
大多数が私の方へと流れたこともあり、私が合流した時には全て終わっていた。
表部隊の面々も山賊達を倒した後、気付けとして、近くに菜っていた薄荷を与えると、
すぐに正気を取り戻した。
……
山賊達を拘束して、連行用の馬車の到着を待つ。それで、終わりのはずだが……
「……もしかしたら、少しまずいかも知れません」
「え?」
合流したリタ船長は素っ頓狂な声を上げる。
ここで、私が知り得たことは全て話した、その上でまだわかっていないことがある。
「先行した私も、後からついてきたはずの表部隊の人たちも、正気を失っていました。
山賊達のリーダーを倒したとは言え、彼が他の山賊達をどう操っていたのか、まだわかっていません」
「……妖精の通り道、だよ」
しかし、ちーちゃんは全てを察していたようだった。
「それって、一体……?」




