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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第8章 呪われた少女
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圧縮時間

挟撃――私は横っ飛びすることで両方を回避した。


白髪の銃弾は、直線上にいた下っ端に直撃した。


勢いのまま、白髪の足元に倒れこむ下っ端、好機に見えた。


「ちっ」


「『隼け――』」


白髪に詰める――瞬間、白髪は倒れていた下っ端を引き上げ盾にした。


「んっ、のぉをっ!」


ギリギリで、足を踏み込み、跳躍した。


空中から、白髪達を跳び越え、その背後に回る。


しかし、背後に回った瞬間、白髪は自身のライフルを逆手に持ち、私のほうへ狙いを付けていた。




ほんの刹那だった。




圧縮された時間、私は無防備に宙に浮かんだまま。



引き金はとうに引かれていた。


弾丸は、その銃口から射出される。


そのジャイロ回転する弾丸が、私は確かに見えた。




圧縮された時間、私は無防備をさらけ出したまま。



知覚している映像に、身体反射がついていかない。


迫りくる弾丸、防御が間に合わない。


私は確かに死を予感していた――




圧縮された時間、胸元に弾丸が到達する。




風の膜が弾丸を押し返す。


弾頭が潰れ、裂けていく――しかし、その内部から白いエネルギー体が残っていた。


エネルギー体は弾丸の意思を継ぐように、そのまま私の方へ突き進む




圧縮された時間、この胸に届いたのは――――

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