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裏部隊
……同時刻、裏道部隊
裏道と言っても、名ばかりで、地理の詳しい者を頼りに獣道を進み、無理矢理裏手に回るというものだった。
そんな中、リタ船長は目印となる、大岩を発見した。
「……うん、予定通りだ。このまま進めば、同時に挟撃に持ち込めるさね」
「ふぅ……それじゃあ、迷わずに来れたんだね」
「ああ、ここからならあとは簡単さ」
「それでも、こっちに罠や監視の目がないとも限らないよね?」
「それはそうさ。でも、正面部隊の方がその危険は高いだろ」
「クリスちゃんがいるなら、それは心配ないよ」
「ふぅん……随分買ってるんだね、あの子を」
「あはは、散々見てきたからね、すごいところを」
「そうかい、じゃあ、こっちはこっちで頑張らないとね」
「うん。…………!!」
ちーちゃんが手で部隊の進行を制止した。
その先には見えない程の細い糸がぴん、と張られていた。
「罠みたいだね」
「そうだね。この先もきっと続いていると思う」
「慎重に進むしかないみたいだね……!」




