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休息
「ふぅ……」
「……少し、休憩にいたしませんか?」
私としてはまだまだ、といったところだったが、二人の体力が限界、回復も追いついていないようだった。
「じゃあ、そうしましょうか」
バテバテの二人を見て、私はお茶を淹れることにした。
と言っても、ちゃんとした方法ではなく、
茶葉を水魔法と火魔法で包んで簡易的に作った即席のお茶だったけど。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
「ありがとう」
「ほら、セレナも」
「むむむ……回復が間に合わないので、後でもらいます」
「そ、そう?じゃあ、私も回復魔法で……」
セレナの”神仙術”と回復魔法は以前説明したように回復する要素が違う。
体力の回復は”神仙術”の得意とするところだが、それでも回復魔法が意味がない訳ではない。
「お二人に任せてもらって、なんだか悪いですわ」
「そうだね」
「これが、わたしの役割ですし、気にせずゆっくりして下さい」
「私の修練に付き合ってもらってるし、身体を休ませて下さい」




