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囚われていた者、解き放った者、気付いた者
「っ!まだかぁっ!」
メメの様子に気付いた、ちーちゃんが斬りかかった。
「待って下さい!」
それに気付いた私は咄嗟に手を出して、剣を受け止めた。
「ぐ……!」
咄嗟で、気功も魔法も間に合わず、素手で受け止めていた。
「クリスちゃん!?」
「たい……じょうぶです。彼女は、もう……」
「え?」
私はそのままメメの傍にまで歩み寄った。
「呪縛は解かれたのでしょう?」
「わ……私、は……」
「あなたは不死者であっても、死霊使いではないのでしょう?」
「……」
メメはゆっくりと頷いた。
「クリスちゃん、どういうこと!?」
「この子はただの被害者なんです……私達を襲ったのも上位からの命令だったんでしょう?」
「……私は……私、の役目は……」
「真実……あなたがそうであることに気付いた者の抹消。
だから、あなたは私もろとも、巻き込むようなことをした。
真実に気付いたのはあなた自身も同じだから」
「!」
「だけど、ちーちゃんが……ちーちゃんがあの魔法陣を壊したお蔭でその命令から解放されたんです。
そうですよね?」




