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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第5章 戦い続ける少女
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悪意

私がエル兄さんより、弱いなんてことはわかりきっていたことだ。


そして、世間知らずな分、からめ手や悪意に弱いことも知った。



それでも、私は諦めたくなかった。


身体の痛みはいつか癒える。


だから、今感じている痛みは一時的なものだ。


だけど、心の痛みはそうはいかない。


アル兄さんを諦めるということは、その痛みに付き合っていくということだ。


私は弱い。


だから、そんな痛み、耐えられない――









「わかり、ました……エル、兄さ、ん」


「わかってくれたか!」


エル兄さんが足をどけた。


それと同時に左足にありったけの気功を込めて、逆立ちをするようにエル兄さんを蹴り飛ばした。


「ぐっ……お前!」


私は勢いを利用して、立ち上がった。


「これが……不意を突く、悪意ですね」


エル兄さんは驚いたように、目を丸くした。


初めてまともに、エル兄さんに一撃を喰らわせた。


とは言え、肉体は限界が近い。


ゆったりと、剣を構え直す。


「……そうかい、まだやるんだな」


エル兄さんも構え直した。


目の色が変わった。恐らく、これで決める気なのだろう。


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