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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第5章 戦い続ける少女
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観客

いつの間にか、周囲をギャラリーに取り囲まれていた。


「な、なに、喧嘩?」


不安そうな声が聞こえた。


「ご心配なく、ただの手合わせです。ご迷惑はおかけしません」


エル兄さんが、間髪いれずにそう言う。


な、と同調を促され、私もはい、と頷いた。


「……ガントレッド」


エル兄さんは武装をクロスから切り替えた。


手甲だが、当然ながら役割は防御ではなく、メリケンサックのような攻撃用……


周囲を配慮しての切り替えだとは思う。


しかし――


「……剣相手に拳でくるつもりですか?」


「だったら、なんだ?勝てるとでも言いたいのか?」


エル兄さんの挑発はわかっていた。


ここで熱くなってはいけない。


ラン兄さんとの手合わせを思い出し、冷静に攻め手を考えなければならない。


「……勝てないと思って、剣を握りません」


そうは言うが、半分は嘘だった。


ラン兄さんやエル兄さんのような、格上相手には半分諦めのような感情が沸き上がる。


しかし、そんな心持ちで勝てるはずはない。


私は覚悟を決め、構えを変えた。


「うん?」


「……行きます」


両手で持っていた剣を左手に持ち、左を突きだした半身の姿勢になった。


右手が自由な分、剣だけでなく、魔法も気功も使える。


咄嗟に思い付いた構えだった。

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