彼女の消失
仕事の都合等で更新ペースがあまりよくありませんが、
更新出来る時に少しずつ更新していくつもりです
ご了承下さい
「わかりませんか?ここは『私の世界』なんですよ」
「は……?」
「ふふ……本当はお姉様にご理解いただけないことはわかっていました。
ですから、ご理解いただけるまで、待つだけです。
何年でも何十年でも何百年でも」
リオ姉さんは膝をつきそうになるのを堪えながら、マリィさんを睨んだ。
「ハンッ!長命種か何かだと思ってるの?
それとも死ぬまでここに拘束でもするつもり?」
「……何千年でも何万年でも、ご理解頂けるまでです」
「!?」
「ここは『私の世界』ですから」
「どういう……マリィ!?」
すると、マリィさんは霧のようにその存在を薄めていった。
「待ちなさいっ!」
リオ姉さんはなりふり構わず飛びかかったがーー
「次は色良い返事を期待していますわ」
マリィさんは、霞のように朧げに消えていった。
リオ姉さんの腕は空を切り、四つん這いの状態で床に突っ伏した。
「……マリィ……マリィ!ふざけないでっ!!」
その声は大きく反響するだけで、何処にも、誰にも届くことなく虚しく消えていくだけだった。