正攻法?
私はちらりとシンシアさんを見ると、口パクで「ごめんなさい」と言った。
シンシアさんはそれで察したのか、頷いたのを見て、私は二人の間に入った。
「あの……すみません。お気持ちは大変ありがたいのですが、正規の手順を取らせてもらおうと思います」
私がそう声を掛けるとマリィ氏は目を丸くし、門番は安堵した表情になった。
「理事の妹だと、特別扱いを受けるのは気が引けます。
ルールだと言うのなら、それに従うつもりです」
「……そうですか」
マリィ氏はあっさりと納得したーーーーように見えた。
「そうですね、確かに神に仕える者がルールを破る訳にはいきません。私が間違っていました」
「すみません。では……」
「ええ、"少々、お待ちになって"」
「はいーーーーえ?」
すると、マリィ氏は何処からか羊皮紙と羽ペンを取り出すと、サラサラと羊皮紙に何かを書いて、私に渡してきた。
「これでよろしいですね?正規の許可証です」
私は困惑しながら、門番に見せてみた。
「……確かに正式な物に見えますが、許可印はいつ押したんですか?
まさか、最初から許可印が押されてあるだけの紙を持ってるんですか……?」




