話す
「クリシュナさん……」
私は頭をぶんぶんと振った。
「いえ、あくまで可能性ですね。それが正しいかはわかりません」
そうは言いながらも、確信めいたものを私は感じていたが、
それを誤魔化すように私は無理して笑顔を作った。
「そうそう!それに、ここにいる『私』はクリシュナじゃなかったんです。
向こうでわかったんですよ、それも話しておきましょう」
そう言って、私は『ギンギ』での事をシンシアさんに話した。
クリシュナとのことも全部だ。
「前世の自分……ですか、そんなことが……」
「まぁ、信じられない話だと思いますけど」
「いえ、クリシュナさん……クリスさんの話ですから、信じますわ」
「そう言ってもらえると、嬉しいです」
「という事は、『ギンギ』での目的は果たせたということですわね」
「そうですね」
「では、どうしましょう?
このまま本来の目的地に向かうという事でよろしいのですか?」
シンシアさんは、ちーちゃんに視線をやった。
ちーちゃんはこのままにしていいのか、と暗に問いかけているようだった。
「それしか……ないと思います。
ちーちゃんをどうこうする手段はないですし、その人の言うように、ちーちゃんを眠らせる場所を探すのも……ええと……」
口にして、気づいた。
これは問題の先送りに過ぎない。




