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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第14章 邂逅する少女
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彼女がいない馬車 29

弾丸が自らの額を貫く音を、チヒロは聞いた。


「あーー」


これが、死か。


と、チヒロは自然に受け入れていた。


暗転していく世界の中で、チヒロの身体は反射的に剣を振るう。


しかし、その剣が届くかどうかさえも、チヒロは知ることは出来なかった。






ーー






シンシアの目の前でチヒロは撃たれ、斬りかかるのと反対方向へと吹っ飛び、倒れた。


チヒロの大剣は吹っ飛んでいる間に虚空を斬り、届かなかった。


「チヒロさんっ!!」


シンシアは叫んでいた。


絶叫に近かった。


まさか、チヒロは負けるなんて、想定さえしていなかった。


それ程までに、シンシアにとってチヒロの強さは絶対で……それでも、世の中に絶対なものなどないことを痛感していた。


それでも……


それでも、チヒロはそこから立ち上がって、また戦いだすことをシンシアは願っていた。


「……」


10秒……20秒と時間が経過するごとにシンシアの血の気は引いていった。


一向に立ち上がるどころか、起き上がる気配さえないチヒロ。


先程の光景がシンシアの脳裏に再生される。


あの時、チヒロは……頭を撃たれてなかっただろうか?


「あ……ああああああああああああああっ!!」


シンシアはなりふり構わず、絶叫しながら倒れているチヒロに駆け寄った。

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