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最強一家の末娘~鬱フラグブレイカーの救済録~  作者: 結城コウ
第5章 戦い続ける少女
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お見通し

「エル兄さん、私は……」


言い淀む私を見て、エル兄さんは見透かすように言った。


「”狼”騒動なら、オレが治めたぞ」


「え……?」


ふと、周囲を見渡すと、様子を伺っていた”狼”達がいなくなっていた。


「あ……あの子は!?」


そこで、セーラー服の少女のことを思い出した。


彼女がいた場所を見ると、力尽きたように前のめりに倒れている少女の姿があった。


「この子は……」


エル兄さんは斧を盾に戻して背負い直し、少女の元へと歩みよった。


「エル兄さん、その子は”狼”達に狙われていた……」


「言わずともわかる」


「え?」


エル兄さんは担ぐように少女を右肩に乗せた。


「まだ息はある。治療を施せば助かるだろう。どこか、腰を落ち着けれる場所はないか?」


エル兄さんはどうやら、拠点を持たずにそのまま活動開始したようだ。


「そ、それなら、私がとってる宿があります。そこには特殊な回復方法が出来る仲間もいます」


「ほう?」


エル兄さんは空いてる左腕で私を抱えあげた。


「え、エル兄さん!?」


「場所を教えろ、色々問いただしたいことはあったが回復が先だ……お前も、な」


「ひ、一人で歩けます!」


「ふん、とうに限界にきているクセに強がるな」


「う……」


「お前にとってはきょうだい達で一番長い付き合いだろ。

オレに嘘をつけると思ってるのか?」


「は、はい……」


私はエル兄さんに従うほか、なかった。

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