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クリスとクリシュナ
「……」
私/僕は静観していた。
"あの時"はどうだったか、記憶にモヤがかかっているが、
クリシュナが、処断するというならそれもいいだろう。
"僕"の時の怨念も含めて"この"クリシュナが始末をつけてくれるならーー
ー/そんなのは、駄目だ/ー
?!
ー/それはクリシュナの思い……恨み……あるいは願いですらあったのかも知れない/ー
……
ー/だけど、それは"クリス"の思いじゃない!
それをしてしまっては、取り返しがつかなくなる!
私は……クリスでしょ!/ー
「っ!」
そうだ、"クリシュナ"に引っ張られるな。
私は……今の私はクリスなんだ!
「ーー駄目です!」
私は、クリシュナに立ち塞がるようにして前に出た。
「クリス!?」
「それをしてしまってはいけないんです!
親殺しの王に……誰が従うのですか!心から!」
「っ……!!だ、だが!ソイツは子殺しをしようとしたんだぞ!」
「だからと言って、貴方が同じステージに立つ必要はありません!」




