剣なき戦い方
焦ることはないんだ、先程と同じだ。
同じ土俵で戦う必要なんてどこにもないんだ。
「『エア・カッター』!」
風魔法……かまいたちを展開する。
「――」
少女はこともなさげに回避するが――
「まだまだ!『エア・カッター』!『エア・カッター』!!『エア・カッター』!!!」
物量で押し込めばそうも言ってられなくなる。
少女は剣で、防ぐようになる。
そこに――
「『エア・カッター』!『気功波』!『アイス・ランス』!『エア・カッター』!」
気功や他の魔法を混ぜることで対処を難しくしていく。
「『ジャイロエアスピット』!」
「!」
そして、大技を展開し、対処しきれなくなり、あの無防備な受け身を取ったところで――
「『フェニックス・ライ』――」
突っ込む。
但し――
「――離脱!」
「――!?」
同じように無防備な受け身で、いなされるのはわかっている。
なら、途中離脱することで、その回避先に――掌底を叩きこんだ。
「はっ!」
「っ!」
空中で少女が私を見下ろす――
「強制活――!?」
「『気功撃』!」
だけど、既に身体に触れている分、こちらの方が速い!
少女は吹き飛び、壁に激突した。
その際に、剣を手放したのを確認した私はそれを手に収め、取り返した。
私の剣の切っ先を少女の方に向けた。
「これで―ー終わりなんじゃないですか?」




