表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/16

耳長族-エルフ-の集落

 俺達は今、エミーリアの故郷であるイスラ島にいる。

 島の大きさは、小島と呼んで良いくらいに小さく、少数民族が住むには困らないくらいの島。そのくらいに感じた。

「皆、エミィに付いて来てね。はぐれたら、迷って一生外には出られないから」

 島は森と言っても過言ではないくらい、多くの木々によって覆われていた。奥を覗き込もうとしたが、先は何処までも暗く、果てが無いかのように思えてしまう程だ。

「……今、昼くらいだよな? 森の中が薄暗くて歩きにくい」

「木々が密集し過ぎて、太陽の光が届かないの。夜になる前には、辿り着けるから、我慢して」

 ヴォーデの言いたいことも分かる。だが、ここはエミーリアの言う通りに我慢して目的地へと歩くしかない。

「でも、この霧は私達を迷わせようとしてるようにしか思えませんね……」

「大丈夫。言う通りに付いて来てくれれば、迷うこともないから」

 頼りになるな。流石はエルフということか。

 エミーリアを先導として、俺達は後を付いて行く。

 エミーリアの先導のお陰で、迷うこともなく、森を抜けられた。

 まあ、正確には森の中にある集落へ着いた。といった方が正しいかもしれない。

 何故なら、集落の周りは森。

 この集落は森に囲まれている訳だ。外敵から守るのには、良いかもしれない。森の中を迷わなければ。それもエミーリアのようなエルフが案内してくれなければ、無理だろう。

 ……ん? エミーリアが真剣な顔をして、見張りの男に何か話している。なんて言っているかは分からないけど。

 あっ、戻ってきたぞ。聞いてみるか。

「今、見張りに何か話していたようだが、何かあったのか?」

「うん。伝言を頼んだの」

 伝言? 誰に?

「さてと。本来ならサトルだけで良いんだけど。二人をここに置いておくのも危なそうだし。連れて行かなくちゃね」

 エミーリア。君は二人のことをどういう風に見えているのか。

 見張りの男が、エミーリアを呼んで何か言ってるけど、何言ってるんだろか。エミーリアは頷いてるけど。分かった。ということなんだろうか。

「皆、今から族長の家へ行くから気を付けてね」

 族長の家……つまり、エルフの長か。また粗相のないように。的なやつか。大丈夫かな。

 面倒なことにならなければ良いけど……。


             ◆          


 族長の家は、集落の奥にあった。家自体、他の家に比べて大きく、家の前に立つとエミーリアは軽く扉をノックをして、返事が返ってきたけど、果たして中にはどんな人がいるのだろうか。怖い人だったらどうする。

 エミーリアに促される形で俺達は中に入る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ