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死にたいな。なんて思いながら微分計算をしている。何のため? 生きるため。死にたいはずなのになんで生きるために頑張っているんだろうね。本当に死にたいんなら帰り道の歩道橋から飛び降りたら良かったよね。19時半、煌めく車と居酒屋の光。駐輪場の蛍光灯。私を殺してよ、なんて誰にも言えないから塾へ足を進める。
小説に出てくる女の子みたいに心臓病で余命一週間にならないかな。そうしたらその一週間で思いっきりロリィタをして、大きなパフェとマカロンを食べて、原宿にも遊びに行ってみたいな。縁起でもないよね。だけど心のどこかでそう思っている。羨ましいよ、小説のあの子が。かわいくて、誰かに愛されて、そして乙女のうちに死んでいった。
誰か愛してよ私を。そうしたらこんな事思わずにすむから。助けて、愛してよ。なんてここに書いても仕方ないよね。本当に。誰か助けてよ、愛して。