表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

4

 初めてこのノートに綴らせてもらう。先に言っておくけど、ごめんなさい、僕は男性だ。それでもオーナーの許しを貰ってこのノートを預かった。

 僕はかわいいものが好きなんだ。ワイルドストロベリーのマグカップ、27センチのドール、ヒラヒラしたドレス。それも、多分君たちと同じ理由で。でも言われる、キモチワルイ。男なんだから。そんなこと言われるんなら男に生まれたくなかった。

 僕のドールが母親に見つかった時、実は期待したんだ。だってうちの母親は少女趣味、赤毛のアンに憧れて煙突のある家に住みたいって今でも言うような人だから、きっと気に入ってくれるだろうなって。でも、返ってきた言葉は……思い出したくない。要するに期待は裏切られたんだ。結局そのドールは許されたけれど、でも何で許されないといけなかったんだろう。男だから買ってはいけなかった? なら僕はもう死ぬしかないじゃないか。

 男に生まれたくなかった、そう思うよ。かわいいものは乙女のために作られたものだから。だから、このノートを取る乙女は幸せにかわいいものを享受してほしい。これはぼくからの祈りだ。

この次のページに綺麗な星座盤が貼られていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ