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トレジャーハンター ニャモメ団!  作者: 透坂雨音
第二幕 明日を紡ぐ旋律

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第25話 危急の救助遺跡 レスキュー



 古代文明が生み出した遺物スフィア、それは今を生きる人々にとって超便利アイテムとして重宝されていた。飛空艇という大型のものから、消しゴムのような小さなものまで、その形や大きさは様々だ。だが大抵は、厳重な防護を固めた遺跡の中にそれは眠っている。

 しかし、そんな場所に眠っているスフィアを、遺跡から発掘して生計を立てる者達がいた。

 これはそんな者達、三人のトレジャーハンターの物語であった。





――救助遺跡 レスキュー


 救助遺跡レスキューにて、ニャモメ団の三人は救助活動をしていた。エイリスから支給された自動牽引ロープというスフィアを使って、地下に落下した人達を引っ張り上げる。


「もとは、救急隊員の中でもさらにエリートの隊員を育てるための遺跡だったみたいだけどよー、皮肉だねー」

「まったく、崩落して被害者出す床下になってんなら、壊すなりなんなりしといてもらいたいわ、ほんっと」

「引っ張り上げるよー。ポロン、不安にならないようにもっと声掛けなきゃ! 大丈夫だよっ。何も心配はいらないよ。とにかくだいじょーぶっ、なんだよ」


 ケイクとミリは皮肉と文句を言いつつも、専門外の救助から手を引く様子はない。

 その隣で、ポロンちゃんは大丈夫を連呼して逆に要救助者を不安がらせてる。


「くっそー、エイリスの奴―。戻ったら依頼料三倍に釣り上げてやる!」

「やっぱり下剋上の基本は、倍返しだー! だよねー。」

「しっかし、何か変な感じ。体感時間じゃこここに来るまで半日しか経ってないのに、実は一日も経ってたなんてさあ」

「繰り返しは一回だけだったみたいだねー。覚えた技能とか経験まで消えちゃわなくてよかったよー、ポロンちゃん的にー」

「だから、何の話だっつのー。あ、ちょっと、そこの人。アンタ等なんで、こんな遺跡で事故ってんの? ていうか、どっから入った。見た所トレジャーハンターじゃないみたいだし」


 引き上げられた人の中の一人にミリが気になったことを問いかけた。


「一般人です。暗黒団のリーダーだと名乗る人に観光ツアーだとか騙されて……。渡されたメモにある秘密の通路というところから……。でも結局その人は現れなくて、待ってるうちにこんな事に。……トレジャーハンターが普段どんな遺跡に潜ってるの興味があったんです」

「悪人さんのお名前が出たよっ、ここに来てるのかなぁ。キョロキョロするけど、見当たらないよ」


「あいつまたか。だからって、そんなあらかさまに悪そうな奴についてかなくってもさぁ」


 馬鹿じゃん、とでも言いたげな表情のミリだ。

 言葉的に言っているようなものだったが。


「僕らみたいな職業の人って、この人達から見たら謎の人なんだよー。便利なスフィアは身近にあるけど、それを発掘してくれる人たちとの直接的な関わりはないわけだしー。それに、最近はそういう無知が偏見を助長して、トレジャーハンターなんて貴重な過去の文明を壊す遺跡荒らしだーとか言われてるいたみだよー」

「まじで? はぁ、こんど上の方にふれあいイベントでもしろっ! って言っとくか……」

「案外エイリスもそういう事、僕らに言って欲しくてここに呼んだんじゃんないかなー。ほらー、関係ない人が関わるよりはって思ってー」

「まったく、それならそうと素直にいえばいいのに、あの我がまま女は」


 話題が出たとたん当の本人から連絡が来た。


「あ、連絡だ。もしもーしうん、うん分かったー。救助の人もうすぐ来るんだねー」


 無線をとってエイリスからの声を聴いたケイクは、伝えられた内容を仲間に話す。


「さっさと、その遺跡に開いた穴に飛び込めってー」

「何言ってんの!?」

「ふぇ、ポロン達この穴さんに飛び込むめばいいの? せーのっ」


 早速何の疑いもなくポロンちゃんが飛び込みそうになるのを慌ててミリが止める。


「待て待てこらこら。進んで救助者が要救助者になってどうする」

「何かねーその奥に遺跡があるから、攻略して来いって言ってたー」

「はあっ! ?もうほんとに疲れてんだけど!?」


 尋常じゃない攻略何度の遺跡攻略の挑戦と、崩落現場からの救助で、使い捨てられる寸前のぼろ雑巾になった様な気落ちでミリは叫んだ。

 しかし、そこにさらなる追い打ち。


「死んでもいいから、さっさと行けってー」

「何言ってんの!? ねぇ、ホントに何言ってんの、そいつ!!?」


 ぼろ雑巾になった方がまだ使われなくなって良かったかもしれない、とミリは思った。



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