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トレジャーハンター ニャモメ団!  作者: 透坂雨音
第二幕 明日を紡ぐ旋律

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第24話 永続の挑戦遺跡 リトライ



 古代文明が生み出した遺物スフィア、それは今を生きる人々にとって超便利アイテムとして重宝されていた。飛空艇という大型のものから、消しゴムのような小さなものまで、その形や大きさは様々だ。だが大抵は、厳重な防護を固めた遺跡の中にそれは眠っている。

 しかし、そんな場所に眠っているスフィアを、遺跡から発掘して生計を立てる者達がいた。

 これはそんな者達、三人のトレジャーハンターの物語であった。






――挑戦遺跡 リトライ


 凶悪な分類の中の一つ、挑戦遺跡リトライの中をニャモメ団の三人は走っていた。


「くっそ、エイリスめぇーっ! どこが簡単な任務なのさぁ、ハードすぎんじゃん! 狂気してるじゃん!」

「凶器だけにねー。わ、壁の中にも凶器だー。はやくこの先の救助遺跡レスキューにいかないといけないのに、まずいねー」


 遅い来る凶器のトラップの中を立ち止まる暇もなく、必死に走り抜ける三人だが……。


「文字がさかさまーお魚―。世界がぐるぐるー渦巻きー。みっぎの反対はひっだりー。ひっだり―の次は気分が上昇ちゅうっ。ぴゃう、落とし穴だっ、ポロンびっくり! もう少しで落ちちゃうとこだったよ!!」


 必死じゃないのが一人いた。


「あああああっ、ポロンちゃん歌ってる場合じゃないからっ。そんな状況じゃないからっ、うおぁ」


 ミリ、横合いからくるハンマーを避ける。


「走りながら歌うとか器用だねー。おっと」


 ケイク、天井から振ってくる剣を避ける。


「そもそも、人命救助なんてあたし等トレジャーハンターに依頼すんなっ、職種違うじゃん、要救助者もなんでそんなとこに迷い込んでるわけっ。どうわっ!」


 ミリ、壁から飛んでくる毒矢を避ける。


「遺跡伝いにしか侵入できないからー、救急士さんたちに通させるのは無理だよー。まずセキュリティを誰かが切らないとー。でも、ホント珍しいよねー。遺跡に一般人なんてー、よっと」


 ケイク、仕掛け床を飛び越える。


「でも、一番不思議なのはあの子だわ」

「あー確かにー」


 ミリとケイクがその人物を見る。


「ぴゃう、服が焦げちゃった。危なかったけど、頑張って避けたんだよっ。ポロンすごい!」


「「ポロンちゃんがトラップをさばいてる(-)!?」」


「な、ポロンちゃんに一体何があったの、世界滅亡すんの…… ?わなわな」

「あのポロンちゃんが紙一重でもトラップに対処してるなんてー、この世界偽物―? がくがくー」


 トレジャーハンターとして普通のことをするだけで、世界が滅亡したり偽物になったりするらしい。


「ふぇ、ミリちゃんもケイク君もどうしたんだろ。お顔の色が悪いんだよ? あ、最奥の扉さんだ。スフィアさんが眠ってる場所なんだよねっ。時間がかかったけど、たどり着けたよっ!」


 そうこうしているうちに、遺跡の最重要スポットに三人はたどり着いた。


「扉を開けて中に入るとスフィアらしき物体が浮かんでいる。

「時計の形のスフィアだねー。さて、効果はなんだろねー」


 さっそく啓区が調べにかかる……ことはなく、三人は物欲しそうな顔をしつつも、我慢。さらに奥へと向かっていく。


「せっかく、苦労して遺跡を攻略したのに……」

「依頼だからしょうがないよー、早く救助しに行かないとねー」

「ポロン達の助けをまってる人達を、ポロン達が助けなきゃっ! …あれ?」


 使命に燃えているポロンちゃんがふいに、足を止めた。


「ポロン確か、この辺でしゃがんだよ。……そして、この辺歩き回ったよ」

「ど、どうしたのポロンちゃん。さっきからおかしかったけど、さらにおかしくなってんだけど……」

「このポロンちゃん、どこか変だよねー」


 しゃがんだり歩いたり、うろうろしてるポロンちゃんにミリもケイクも疑いの目線だ。


「ポロン疲れて、ふあぁってあくびしながらミリちゃんと、ケイク君のお話聞いてた…。うんと……、この遺跡はやばい、もう時間がないねー、どうやって解除すればいいのさ、もう出来ることはないけどーポロンちゃんならもしかしたらー……」

「ほんとどうしちゃったの……? アタシとかケイクが言いそうな事言いだしちゃって?」

「あ、もしかして……。要救助者さんごめんねー。もうちょっと待っててほしいなー」


 ひたすら訝しむしかないミリに変わって、ケイクはスフィアに走り寄り解析機にかけて調べ始める。


「……なるほどー、そう言う事かー。ポロンちゃんさっき歌った歌うたってみて―」

「ポロン、お歌歌ってっほしいってお願いされちゃった。頑張って歌わなきゃっ」


 ポロンが先ほど歌っていた歌を歌い始めたのにあわせて、スフィアにつなげた解析機のキーボードに啓区は指を走らせる。


「文字が逆さま……一番目のパスワードを逆さまにして二番目はそのままって意味でー、ぐるぐるは……三番目のパスワードは一番目と二番目を入れ替える事―。右の反対は左そして上昇……次のセキュリティーウォールは左に抜け道、最後に上へっとー……。本当ならもっと一つ一つ解明のするに時間かかったはずー……きっとここで時間切れになっちゃったんだねー。ミリ、(あと)三十秒待っててー」


「い、いいけどそれくらい。あんたまでどうしたの? あ、もうすぐちょうど0時じゃん、遺跡にもぐって、きっかり半日もたつのか」

「半日がタイムリミットだったんだねー。罠をハードにして、時間をかけさせてスフィアにたどり着くころには……。よし終わり!」


 重い腰をあげて、ケイクは解析機を片付ける。


「で、何だったのさ?」

「言わなーい。さぁ、行こ行こー」


 ケイクは特に説明することなく、いつものお菓子を口にしながら先に進む。


「あれ、どうしてだろ、ケイク君。スフィアさん持って行かないの」

「うん、力残ってないみたいだからー。あとはセキュリティーを消してかないとねー」

「なんだぁ、がっかりじゃん。普通に挑んでても、ただ労働させられただけかあ」

「それでいいんだよー。いつもの僕たちじゃんー」



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