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姫と剣士のお伽草紙  作者: 先下巴
1/1

かぐやと申します

 今よりもずっと昔のこと、この世は王たちによって統治されていた。

広大な陸地を統治する陸王、

大海原を統治する海王、

大空を統治する空王、

この3人の王こそがこの地球ほしの絶対だった。


しかし、ある時から、王たちの統治が支配へと変わり、傍若無人な政治が行われるようになりだした。

この頃から、この王たちは「鬼」と呼ばれ、民たちから恐れられる存在になっていった。

 

 その「鬼」の支配を終結すべくして、ある国の姫がこの地球ほしに舞い降りた。


1 


 月が怪しく輝く夜のことだった。

翁が竹藪の中、一人で竹を切っていた。

本来ならば、こういった作業は昼間の内にするものだが、

最近では、陸王の新豪邸の建築のために働きに出なければならない。

そのため、本職は夜間行わなければならないのだ。

昼夜、働き続けて、もう一か月になる。さすがに体力の限界を感じている。

翁は一瞬めまいがし、その場に腰を掛けた。

 「さすがに、きついな」

しかし、早く今日の分の仕事を終わらせなければ、家で待っている嫗がいる。

そのため、額の汗をぬぐうと、立ち上がり作業を続けた。

そして今日の分を切り終え、竹をまとめ、帰ろうとしたその時だった。

 一本の凛と伸びる竹がぼんやり光っている、

翁は疲労から幻覚でも見ているのかと何度か目をこすり、再びその竹を見た。

しかし、そのぼんやりした光は消えない。

そおっと近づき、翁はその竹に触れた。

すると…

 「たすけてください!」

どこからか声が聞こえたため、翁はあたりを見回した。

周りには誰もいない。

 「ここです!上です」

その声は上から聞こえた。

上を見ると、そこには一人の女性、いや女の子、いや女子が

竹に引っかかって降りられなくなっていた。

 

 「あ、どうも!私、かぐやと申します。降ろして…もらえますか?」




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