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人を好きになる理由  作者: はすみ
価値観
49/49

第49話:信頼

男子が苦手だった蓮花はクラスメイトの瀬野と付き合うことになり、父親とも和解しつつあった。そんな中、田中の友人、佐藤が美里の事を好きになり・・・続きは本編でどうぞ・・・

翌日-



3組-



美里:じゃぁ風邪大丈夫だったんだね。


佐藤:うん、あれから喉少し痛いかなぁって思ってたんだけど、薬飲んで寝たらこの通り~!



美里の席の横で、佐藤は隣の瀬野の椅子を借り、座りながら話をしていた。



瀬野:おい・・・・佐藤、お前俺様の椅子返せよ・・・・ていうか、ここ3組だって言ってんだろがっ。帰れっ。


美里:まぁまぁ、いいじゃない椅子くらい・・・(ーー;)


佐藤:そうだよ~瀬野は器小さいからなぁ´`。


瀬野:!!大体なんでお前がここにいるんだよっ!


佐藤:だって俺美里ちゃんの彼氏だし~、クラス違うとあんま話せないだろ~?


瀬野:・・・・は?いつから?


美里:昨日から?


蓮花:・・・あはは、あたしも今朝知った(笑)


瀬野:・・・まじか・・・・仕方ねぇなぁ~・・・じゃぁ、1分な。


佐藤:セコっ!!やっぱ器がねぇ・・・。


美里:器がねぇ・・・・。


瀬野:お前ら2人でかかってくる気か・・・。


蓮花:大体何でそんなに仲悪いわけ~?


佐藤:瀬野、美里ちゃんの事最初っから呼び捨てだしー。


美里:・・・・あんたも大概器小さいでしょ・・・海は・・・・?


佐藤:あ、それとこれとは別ね。


美里:・・・・・(ーー;)。


瀬野:海?大体、美里は美里だろ、つーか休み時間終わるぞっ帰れ帰れっ。



瀬野は右手を振りながら佐藤に言った。



佐藤:ふーん、じゃぁ帰ろうっと~・・・美里ちゃんまたねぇ~☆と、またね蓮花!


瀬野:!!!あいつっ!



佐藤は手を振り、笑いながら4組に帰って行った。



美里、蓮花:・・・・・(ーー;)バカみたい。


美里:蓮花、バイト調子どう?


蓮花:いいよ~、大分慣れたし他のバイト生が結構親切に教えてくれるし助かってる。


瀬野:・・・・・・その親切に教えてくれるバイト生は男か?


美里:ったく~余裕の無い男はコレだから・・・おぉ~嫌だ。


瀬野:!!なっ・・・。


美里:あ!!!授業始まる!!!


瀬野:!!!



蓮花と付き合ってしばらく経過したが、瀬野と付き合いだした頃から蓮花が次第に変わり始め、少し社交的になっていっていた。

最初の頃は安心感があったのだが、瀬野は最近、自分と共有していない時間も増え出したせいか、少し不安になってきていた。



放課後-



蓮花は放課後バイトへ向かった。



美里:瀬野今日バイト休みなの?


瀬野:あぁ。


美里:蓮花って最近変わった感じするね。


瀬野:やっぱそう思うだろ~?俺不安なんだよなー・・・。


美里:またぁ、それ言うなら蓮花もじゃん?あんた学校にファンクラブあったんだよ?今は彼女できた噂広まってうやむやになってるけどさぁ。


瀬野:・・・・・んー・・・俺今日あいつのバイト先行ってみようかなぁ・・・。


美里:冗談でしょ~偵察~?瀬野がっうわっ。


瀬野:キモイみたいに言うなよっ!


美里:あんたも変わったね。大分蓮花に翻弄されてる感じだけど・・・(ーー;)大丈夫だって~、何がそんなに不安なのか全然わかりませんけど?


瀬野:お前が何でそんなに自信満々なのに当人はこんななんだろうな・・・。


美里:あんたが自分の事しか見えてないからでしょー?


瀬野:?


美里:ったくさぁ~、行ってくればぁ?バイト先!じゃぁあたし帰るからっ☆



美里はそう言うと、そそくさと帰って行った。瀬野は美里の助言を聞いて、多少迷いながら自宅へ帰ってDVDを観ていたが、やっぱり気になり、蓮花のバイト先へ向かう事にした。



瀬野:・・・・・バイト終わってっかな・・・。




蓮花バイトファミレス




しばらく歩いてバイト先に着くと、ガラス越しにオーダーをとっている蓮花が見えた。




瀬野:・・・まだいたのか・・がんばってんな・・・・・つか・・・寒ぃぃっ。




蓮花は同じバイト仲間の男子と普通に話をし、たまに笑ったりしていた。




瀬野:普通に話せる様に(男子と)なったんだよなぁ・・・・人の彼女と楽しそうに・・・つか蓮花、俺以外と話す時に楽しそうに笑うなっ。今日バイト何時までだろうな・・・。




時間はPM7:30分、蓮花は今日8:00までの勤務だった。その事は瀬野は知らなかったが、外で待つ事にした。



瀬野:寒ぃぃっ、寒さ対策してくんだったっ!



30分程待った時に、蓮花がバイト生(男子)と一緒にファミレスの裏の方から歩いてきた。



バイト生(男子):木内さん、今日送るよ!


蓮花:あぁ、大丈夫。


バイト生(男子):いっつも断るけど、日も落ちるの早くなってるし。俺じゃ不安?


蓮花:ううん、気持ちだけもらっとくね。誰だから嫌とかじゃなくて、家も近いし、あたし彼氏以外の人と歩くのがどうも無理でさ。ごめんなさい。それじゃぁね。


バイト生(男子):そっか・・・わかった。じゃあ・・・・。


蓮花:うん。お疲れ。



蓮花はファミレスの前でしばらくそんな話をして振り返ると、人にぶつかった。



蓮花:痛っ!・・・ごめんなさい!!



蓮花が目を開けると・・・・



蓮花:!!!瀬野っ、来てくれたの?えっいつから?こんな寒いのにっ。



蓮花は瀬野の両手を握ると、かなり冷たかった。



蓮花:どんくらい・・・いたの?ここに・・・。


瀬野:・・・40分くらい?・・・悪ぃ・・勝手に。


蓮花:ううん、全然・・・学校でまた会えるけど、もう顔見れないと思った時間に顔見れると嬉しいねぇ。



蓮花が笑顔で言ったその顔とその言葉が、瀬野はすごく嬉しかった。



瀬野:なんか、美里と佐藤が蓮花の事見えてない気がする~って言ってたのちょっと解ったかも。


蓮花:何それ。


瀬野:いやー・・・ここんとこ俺様とした事が余裕無くて・・・いかん!!自分の事ばっか考えてたな。


蓮花:余裕無くなるような事あたししたの?


瀬野:いや・・・・してない・・・というか、最近社交的になってきてるから・・・いい傾向なんだけど、お前可愛いからめちゃ不安だった・・・。


蓮花:だった・・・?


瀬野:いや・・・・だったんだけど、けど!もう過去形!


蓮花:・・・ならいいけど・・・心配するだけ時間無駄だよ?


瀬野:?


蓮花:・・・確かに話は普通にできるまでなってきたけど、基本的に瀬野にしか興味ないし。


瀬野:えっ!!


蓮花:当たり前でしょ。あたし男子不信だったんだけれど・・・?瀬野の対する信頼度は絶大に大きし。もし仮に瀬野があたし以外の子を好きになる日がきたとしても・・・考えるだけで寂しいけど・・・会えただけで奇跡だと思ってるから。付き合えて本当ラッキーって感じ?けど、理想としてはー・・・ずっと横にいて一緒に笑ってて欲しいし、傍にいたい・・・。


瀬野:・・・・・。


蓮花:?どうかした・・・?変な事言ったあたし・・・?


瀬野:や・・・・めちゃ嬉しい・・・。



瀬野は蓮花をそっと抱き寄せた。



瀬野:ごめん・・・なんか俺恥ずかしくなってきた・・・器小ぇぇっ佐藤の言う通りか・・・。


蓮花:あははっ、嬉しいよ~そんな余裕無くなるくらい考えてくれてたんでしょ~?器は小さくないよ(笑)ていうか、小さくても瀬野なら何でもいいやっ。


瀬野:蓮花、お願いだからずっと横にいて。


蓮花:うん!あと・・・・瀬野じゃなくって、颯真って呼んでいい?


瀬野:!!照れるけどそっちがいい!


蓮花:うん!じゃぁ帰ろっ颯真!



瀬野は少し照れ笑いをしながら、蓮花の手をとり2人は歩いて帰って行った。



蓮花:今度ね、うちで鍋するんだけど颯真も来てね。


瀬野:勿論!


蓮花:お父さんが一度きちんと話したいんだって。


瀬野:!!まじか!!


蓮花:そんなビックリしないで(笑)


瀬野:俺んちの母親もお前に会いたいんだと。ついでに兄貴も。俺に彼女ができたの父親が言ったらしくて、興味津々だったぞ。


蓮花:え~っすでに緊張してきたぁ~。なんでそんな興味津々なの~?


瀬野:俺が将来の嫁だからって言ったからかな?


蓮花:!!



2人は顔を向き合い、笑いながら仲よさそうに帰って行った。

長い間お付合い頂き、ありがとうございました。

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