第3話:クラスメイト瀬野
男子嫌いで鈍感な女子高生、蓮花はいつも遠くからさり気なく助けてくれる中学の同級生田中とは安心して会話ができるようになった。高校に進学し、田中とは真逆のタイプの瀬野と出会い・・・続きは本編でどうぞ・・・。
美里:あ~テスト最悪だったわぁ(泣)。そういえば蓮花さ、今日の放課後球技大会実行委員の打ち合わせだっけ?
蓮花:そうだ~!忘れてた(泣)。美里先帰っててね、適当に行ってくるよ。
瀬野:放課後は危険がいっぱいだから俺待っててやるよ。
蓮花:余計な事しないで。
美里:あはは、瀬野ドンマイ(笑)!あんた補習で先生に呼ばれてなかった?早くいきなよ。
瀬野:だ~!!なんで俺だけ補習なんだよ!
瀬野は叫びながら、教室を去っていった。
―そして放課後―
場所は、体育準備室。蓮花は早々と準備室に入り、窓際の前から3番目の席に座った。
すると、準備室のドアがガラガラっと空き、田中秀が入ってきた。蓮花を見かけた田中は、蓮花の隣に座った。
蓮花:田中君も委員なの!?
田中:うん。球技大会男子はサッカーあるだろ?俺部活やってっから必然的に(笑)。よろしくな!
蓮花:うん。よろしく。
球技大会は女子がバレーで男子はサッカー、話し合いも着々と進んでいった。
田中:クラス離れるとあんま話できないな。
蓮花:うん、そうだね。中学ん時は同じクラスだったからね。朝とか・・・移動教室とかくらい?
田中:木内の笑顔、高校入ってからあんま見てねーな。見ると元気になんだけどなぁ。
田中がボソッと言う。
蓮花:え?
田中:なんでもねぇ。こっちの話!!
蓮花:へんなのっ(笑)
田中:へへっ
2人とも話をしていると、いつの間にか委員が終わった。
田中:部活だ~。木内は帰るのか?
蓮花:うん。部活頑張ってね。
田中:おうっありがとなー!(笑顔)
委員が終わって話をしていると、ドアの方から声がした。田中と同じクラスの佐藤拓だ。
佐藤:田中、委員終わったか?部活行こうぜっ!
田中:おー、あ、木内、こいつ同じクラスの佐藤な。
蓮花:よろしく・・
すこしたどたどしい挨拶をする蓮花。
佐藤:よろしくー!
田中:じゃ、俺ら部活行くな!気をつけて帰れよ!
蓮花:ありがとう、また明日(笑顔)。
田中は久しぶりにまた蓮花の笑顔を見て、つられて笑顔になった。
佐藤:あの子、男子嫌いで有名な3組の木内蓮花だろ?綺麗だな~。つうか、お前とは話すのな。
田中:おー、中学一緒だったからなぁ。
少し意味ありげな顔をしながら佐藤に言った。
佐藤:なんだ、お前に気を許してるってやつか!
田中:なんだよ、うるせぇよっ。そんなんじゃないんだ・・・そんなんじゃないんだよ・・・。
田中がまた複雑な顔をした・・・