第24話:戸惑い
男子嫌いで鈍感な女子高生、蓮花はいつも遠くからさり気なく助けてくれる中学の同級生田中とは安心して会話ができるようになった。高校に進学し、田中とは真逆のタイプの瀬野と出会い・・・続きは本編でどうぞ・・・。
美里:蓮花、クレープ屋行こうよ。楓らが入口やっててくれるって。ついでに瀬野も呼んでくるよ。
蓮花:本当?・・・あの美里・・・あたしちょっと具合悪いから保健室行きたい。ごめん。
美里:!まじ!?楓!ここ頼む!
楓:わかった!
美里:行くよ蓮花っ。
蓮花:や、1人で大丈夫だよ。
美里:いいから。
蓮花:・・・ごめん、ありがと。
美里:ごめん、気付けなくて。
蓮花:アハハ、いいよっありがと。みぞおちあたりがムカムカしてて・・・少し休めば多分大丈夫。瀬野とクレープ食べてきて。
美里:うん。
美里は保健室に付き添い、教室に戻った。
蓮花はベッドに横になった。カフェの接客で見知らぬ男子との接触もあったのが、少しストレスになったようだ。
美里:瀬野~、クレープ食べ行く?
瀬野:蓮花は?
美里は事情を説明した。
瀬野:まじか!?
瀬野は保健室に行こうとした。
美里:今行ったばっかだから、気持ちは解るけど、もーしばらくしてから行きなよ。
瀬野:そうかー・・・。じゃーも少ししてから行くわ。
美里:今、客少ないから今のうち休憩しとこ。
美里と瀬野は4組にクレープを食べに行き、田中にも事情を説明した。
田中:木内が?
佐藤:蓮花ちゃんメイド頑張ってたもんねー。
美里:てかこのクレープ美味し!
瀬野:おぉ旨い。
佐藤:美里ちゃんに言われると嬉しいなぁ♪
瀬野:俺も言ったぞ。
佐藤:あー瀬野、居たんだー。
瀬野:あ゛?
美里:まーまー(-_-)。
そんな話をしながら2人はクレープを食べた後、また教室に戻りカフェを手伝った。それから2時間後、時間は午後4時。
保健室ー
保健室のドアが開く音で蓮花は目を覚ました。
田中:木内?
蓮花:田中くん!
田中:具合は?
蓮花:あ・・・大丈夫みたい。すっかり。ごめんね、クレープ屋行けなくて・・・。
田中:そか。はいコレ。食べて。
田中はクレープを差し出した。
蓮花:わぁぃ(=^▽^=)感激!わざわざ?ありがと~!おいしそう☆
蓮花は今日何も口にしていなかったので、その場でクレープを頬張った。
蓮花:おいし~!(><)。しかもいちご!
田中:加藤が多分それだろうって(笑)。
蓮花:美里が?さすが解ってるね(笑)。もうすぐ文化祭終わるよね。
田中:あぁ、今4時過ぎだからな。
蓮花:もうそんな時間?
田中:あぁ、元気そうで安心した。俺教室戻るわな。無理すんなよ。
田中は安心した優しい笑顔で笑って言った。
蓮花:わざわざありがと・・・・。
そう言うと田中は教室へ戻って行った。
蓮花:(田中くん優しいなぁ・・・あたし、田中くんの事、ちゃんと考えなくちゃな・・・)
そして入れ違いの様にまた保健室へ誰か入って来た。
瀬野:蓮花ー、気分はぁ?
蓮花:瀬野。
蓮花はクレープを食べていた。
瀬野:お前元気そうな。
蓮花:コレは田中くんが持ってきてくれたから!ていうか、今日何も食べてないからお腹すいたし・・・。
瀬野:先越されたか・・・良かったよ。元気んなって。ほいっ。
瀬野はポカリスウェットを差し出した。
瀬野:で、これは美里からな。
そう言うと、ポケットから出したのはキャンディーだった。
蓮花:フフッ。ありがと。
瀬野:無理して接客すっからだよ~。
蓮花:だって・・・
瀬野:まぁお前のそゆ所嫌いじゃないけどなぁ。もちっと甘えとけよ。
蓮花:・・・はい。
瀬野:素直だな。相変わらず。アハハ。
蓮花:なんか・・・本当にありがとう。情けないやら何やらで・・・アハハ。結局色んな人に迷惑かけてるね・・・。
瀬野:・・・いんじゃねぇか別に。それでどうのこうの思う連中はお前の周りにゃいねぇだろ。俺含め。
蓮花:ハハハ・・・そっか。片づけで挽回するわ。
瀬野:もう大丈夫なのかよ。
蓮花:うん、すっかり!
瀬野:だよな。クレープも全部食ったしな。
蓮花:嫌み!
瀬野:アハハ。まぁた頬っぺたついてんぞー。
蓮花:嘘!!!
蓮花は慌てて頬っぺたを触った。
蓮花:何にもついてないじゃんか!!
瀬野:アハハハ!一緒戻れるか?教室。
蓮花:うん。
瀬野:じゃ、戻ろう。お前いねぇと俺元気でねぇから。
蓮花:なにそれ。
瀬野:そのまんまだよ。だから無理してもいいけど、頼れよ俺にはー。
蓮花:・・・無理していいの(笑)?
瀬野:すんなっつってもするだろーお前はー。
蓮花:・・・。
蓮花は、瀬野の言動に戸惑いを感じていた。
蓮花:(・・・瀬野は好きな子とかいたりするのかな・・・)